第188章 〜後日談〜Halloweenイタズラ〜姫主様×家康様
天井のスピーカーから流れる音楽。休憩所として、くつろげるように配慮してあるのか、ゆったりとしたクラッシックばかり。
けど、
「は、ずかしいよ……」
ひまりが少しでも話せば……俺の耳が聞き取るのは、その甘い声だけ。
赤いキルティング素材のソファ。その隅っこにある手すりと向き合うように、ちょこんと座り。俺に背中を向けたひまり。
自分の両腕で肩を抱き、少しだけ頭下げた。小柄な背中が恥ずかしそうに小刻みに揺れ、少しでも力を入れたら……簡単に砕けてしまう気がして……
キシッ。
怖がらせないように、ゆっくり近づく。
真っ先に視界に入った、細い腰元。
そこに頼りなく付いていた、エプロンの大きなリボン。
さっき逃げ回るうちにどっかで引っ掛けたのか、殆ど解けかけていた。端を軽く引っ張るだけで、白いリボンは簡単に腰元から姿を消す。
「リボンばっか……。お菓子じゃなくて、プレゼントみたい」
首筋にキスをしながら、そう言えば。
「っ……///」
途端に首筋が真っ赤に染まる。
そこも美味しく頂きながら、
啄むようにキスを落としていき……
視界に入る小さな金属。
カリッ……
ファスナーを、歯に挟んで……
同時にひまりの腰に腕を回し、引き寄せる。
ジッー……ジッ……
焦らしながら、
ゆっくり下に降ろしていけば……
「んっ……ぁ」
曝けていく素肌。ほんのりピンクに染まり、それを睫毛が触れそうな距離で見つめながら……背中の真ん中まで、ファスナーを下げた。
「次は……どこ脱がして欲しい?」
「な、んで今日は意地悪なの……」
今にも肩から落ちそうなワンピースを、抑えてひまりは顔を後ろに向ける。
俺はすかさずキスをして、
「意地悪なのは、ひまりお嬢様」
そう言うと、ブラのホックに口を寄せる。顔をほんの少し横向きにして、歯を立てれば、ひまりはピクンと小さく跳ねて吐息を漏らす。
噛みつくようにして歯を動かし、
プチッ……ホックを外す。