第187章 〜後日談〜Halloweenイタズラ〜副部長×三成様
各ペア別行動になった午後。
ひまりと家康は、ハロウィンイベントに向かい、弓乃は政宗の腕を引き、ハロウィンバージョンのお化け屋敷に向かった。
三成は暫く、胃の消化不良に魘されていたが……
頭にあたる柔らかい感触に、
「……起きたわね。水でも飲む?」
ふと気がつき、目を覚ました。
「あれ?私は……」
「唐辛子コーラ飲んで、本ワサビ入りプリン食べて、気絶してたのよ」
「……そうでした。すいません。お見苦しい姿をお見せしてしまい」
思い出してはにかむ。
「良いわよ。別に。そんな風に思ってないから」
副部長はクスリと笑い、家康以外だったら誰でも同じように倒れると、答えた。
(優しいです方ですね)
肩を揺らして笑う度、サラサラとした黒髪が頬を掠め、三成はようやく今の状況を把握。
自分を見下ろす副部長。
頭の柔らかい感触。
布越しにチクチク刺さる芝生。
膝枕をして貰っていることに気づき、目を見開くのと同時、俊敏に身体を起こした。
そして、
「すいません。気を失ったとは言え、膝をお借りしてしまい」
心苦しそうに謝る。
芝生の上に頭が擦れるぐらい、深々と頭を下げる三成に、副部長は目をひん剥くぐらい驚いた後……
「私が勝手にしてただけだから、気にしなくていいのよ?まだ、顔色悪そうだし、水飲んでもう少し横になったら?」
ミネラルウォーターを差し出し、他の四人はイベントやアトラクションに向かった事を話す。
自分はこうやって、ゆっくりするのが好きだから、気にしなくて良いと……
三成が気にする前に告げた。
「ありがとうございます。時先輩は、お優しいですね」
「そんな、お世辞言っても何も出ないわよ?」
まだ半分以上残ったミネラルウォーター。三成から受け取りキャップを締め、芝生の上にコロンと置く。
それから副部長は、どうぞ。と、ポンと一つ自分の膝を叩いた。