第187章 〜後日談〜Halloweenイタズラ〜副部長×三成様
「「「「「「頂きます」」」」」」
時間が少し遅れたお陰で、昼食スペースは意外とすんなり確保出来た。
木の屋根がついた広々とした、屋根付きね木のテーブル。園内のちょうど真ん中にあり、花壇もあり緑豊かな場所。
「はい!コレは家康専用。辛子たっぷりカツサンドだよ!」
見るからに、パンの隙間からはみ出た大量の辛子。家康はカツサンドを受け取り、躊躇なく
「んっ……うまい」
パクッと食いつく。
良かった〜。隣で、嬉しそうに胸の前で手を交差し、笑うひまり。その笑顔、いや。存在自体に最大の癒しを貰いながら家康は次々に口に運んだ。
「副部長のお握りの具、チョイスが渋い!政宗のおかずに合う〜」
「もぐっ。んぐっ。時先輩の手で握られたと思うだけで、もぐっ。何でしょう……胸が詰まっ……ンンッ!!」
「三成、ソレ。喉が詰まってんじゃねぇか」
「ちょっと!大丈夫!?」
苦しげに胸を叩く三成に、副部長は慌てて飲み物を差し出す。しかし、咄嗟に手に取った所為で、レ点で印が付いていたことに気づかず……
「あ。ソレ俺の」
「か、か、か、辛いです。この、コーラ」
セルフで置いてあった唐辛子を、大量に入れた家康のコーラだった。
「最後は、ゆっちゃんのデザート!何かな何かな??」
「Halloweenに因んで、カボチャのプリン弓乃のイタズラ心たっぷり!スペシャルバージョン!!」
ある理由からそう名付け「ジャーン」と、得意げに腰に手を当てる前で、
「……名前、長過ぎ」
ボソッと突っ込んだ家康。
弓乃はピキッと音が聞こえるぐらい、血管を額に浮かばせ、当て付けのようにひまりの隣に移動。
一口すくってスプーンを近づけ……
「はい〜お口開けて〜」
「あ〜ん♡」
家康の役得を奪う。ほっぺを押さえて体を揺らすひまり。家康はすかさず、
「……口に付いてる」
ペロリと口端に付いたプリンを舐め「ほんと困った、お嬢様」執事の役割利用。
「この三人のやり取り、なかなか面白いわね!」
「ひまり、争奪戦ってトコか?」
「私はこのコウモリピックが付いたプリンを……はむっ。…………」
バタンッ!!
「あ。イタズラ心入り本ワサビプリン、一口で食べた」
昼食タイムは三成が倒れた数分後、終了。