第4章 7月
「ふ・・・ふふふ」
「な!和也君!」
「ごめん、ごめん」
ゲーム器を置いて笑う和也君。
どんどん顔が熱くなっていく私。
「そっか。私あおさんに妬かせるほどゲームと一緒だったのね」
「和也君は、私を幸せにしないって言いました」
「え、逆でしょ?」
「ううん。今」
びっくりした顔をする和也君。
驚いたのは私です。
むしろ泣けそうです。
「バカ」
「・・・」
「俺にはあおさんが一番に決まってるでしょ?」
そう笑って、おいで、と言った。
ここで行かなかったら、和也君に妬かせられたかもしれません。
でも、できないです。
飛びつきたくて仕方ないから。
だいぶ甘え上手になれました(笑)