第4章 7月
やっぱり、そう簡単なお方ではないですよね。
でも、かっこいいです。
嵐さんのためにってことでしょ?
すごいですよ。
和也君が書いてくれないなら、私が書きましょう。
紙を一枚取って
『和也君とずっとずっと一緒にいられますように 葵』
よし。できた!
マジックの蓋をして、笹に飾ろうとした時
和也君にその手を止められた。
「なに?それ」
「え?」
なんで、そんな怒った目をしてるんです?
よくわからなくてオロオロしていると
和也君が私を掴んだ手に力を入れる。
「和也君?」
「そんなこと、書かないといけないわけ?」
「はい?」
今一意味がわからない私に、和也君が大きなため息をした。
それから、いつものように和也君は私を好きにさせる。
だーかーらーと言う和也君の目は和也君の目だ。
「お願いしないといられないとでも?
いるに決まってるでしょ?こんなに貴女が・・・
好きなんですよ?」
どうして
未だにこんなことになるんだ。
そんな台詞反則ですよ。