第3章 6月
「今から・・・?」
「毛糸余ってるでしょ?作ろうよ」
「でも」
そんなの間に合わない。
あと一時間もすれば、和也君が帰ってくる。
「何も渡さないの?」
「それは・・・」
「作ろうよ!葵ちゃん。松潤の意見賛成!」
「マフラーは冬にでもいいじゃん!なんなら俺貰うよ?」
すごい一生懸命慰めてくれる。
本当に優しい。
こうなったら、作るしかないです!
頑張ってみようかな。
それから、急いで余りの黄色の毛糸でゲーム入れを作った。
長さを測るのとか、色々手伝ってもらいながら、
なんとか完成!
「ちょっと大きいかな」
「大丈夫だよ!大切なのは愛なんだから!」
「・・・はい!」
ガチャ
帰ってきた!
足音が近づく。
急いでクラッカーやらなんやら準備して。
来た!
愛は勝ーーつ!