第16章 告白16　制裁には制裁を

智「誰がやった…？｣
翔「…ルポライター…｣
智「…｣

当然の如く　誰に刺されたのかを聞かれる
ルポライター　の一言に
あなたの表情がみるみる変わって

翔「智くん…？｣
智「…あいつ…許さねぇ…｣

あいつ？
あなた　知ってる訳ないじゃない
あの件は　俺の独断で

智「…後は　おいらがやる｣
翔「え　ちょっと待って　あなた｣
智「ごめん　翔くん｣

スウッと息を吸い込んで
怒りを圧し殺した表情のまま

智「おいら　知ってた…翔くんが何をしようとしてたのか…知ってて知らんぷりしてた｣
翔「え…｣

知ってた？
俺がしようとしてた事を？
どうして

智「知らんぷりしたままいたかったけど　翔くんこんな目にあわされて許す訳にはいかねぇ｣
翔「ちょっと待って　どうして…｣
智「後からちゃんと話そう　今はあいつにとどめさしてきてやる｣
翔「智くん！｣
智「制裁には制裁を　だ｣

強い瞳で　そう言って
そのまま　部屋を出て行ってしまう

翔「待って！智くん！｣
潤「翔くん！？意識戻ったの！？」
相「翔ちゃん！」
ニ「翔さん！　良かった…！　…おじさんは？｣

待って　智くん
あなたがする事は　何も無いんだ

何もしないで
あなたが　手を汚す必要は　無いんだ