第15章 告白15 知能犯
仕事に差し障りのない場所のホテルに
1室 部屋を借りて
智くんに 連絡を入れる
智『翔くん 記事読んだ …どういう事…?』
翔「今はまだ説明出来ない …ごめん」
智『ごめんて…』
翔「あなたを裏切る事はしてない 誓うよ ただ説明するにはまだ全部終わってないから」
智『あいつらも…話聞きたがってる』
翔「全部終わったら話せる それまで待ってて欲しい」
でっち上げの熱愛報道が出た事で
あいつの記事自体がポシャったと 副社長から連絡が入った
ゲラをもとに出版社に抗議すると言われたのを
もう少し待って欲しいと 頼む
自分の記事が真実だと
きっと 躍起になって俺を追うと思うから
犯罪紛いの事でもしてくれれば
その間に智くんと会ったりしたら
計画自体が駄目になってしまう
みんなに説明すれば 自分達も動くと言うはず
俺ひとりのほうが 正直動きやすい
友人が寄越した あいつの調査記録
仕事はゲスいスクープを取り扱っているけれど
きちんとした家庭も持っていて
子供も いる
あいつの仕事を奪う という事は
その家庭を壊す可能性が高い
人の家庭を壊してまで
あなたを みんなを守りたいと思う
でも その現実は意外に俺にダメージを与えていて