第3章 潤…
全てが和の中に収めると、俺は兄ちゃんの手が俺の髪を撫でた。
「…和、俺…」
「ばーか、泣くんじゃないよ…」
ポロポロと零れ落ちる涙を、兄ちゃんの手が拭ってくれる。
「だって嬉しくて…」
兄ちゃんの初めてを俺にくれたことが、堪らなく嬉しくて…
「それよりさ…俺もそろそろ限界なのよ…」
兄ちゃんが俺の首に両腕を巻き付ける。
グイッと引き寄せられて重なる唇。
「…俺も、かな?」
触れるだけのキスを交わし、俺はゆっくり腰を動かし始める。
兄ちゃんにも、感じて欲しい…
愛する人に抱かれる喜びを…
ただそれだけを思って、兄ちゃんの奥を何度も突き上げる。
「あっ、あん…じゅ…はっ、あっ…」
「和…和…愛してる…よ…?」
「ば、か…俺もだ…よ…」
ニッと唇の端を上げて笑って見せる兄ちゃん。
「もっと感じて…? いっぱい感じてよ、俺を…」
打ち付ける腰の速度を上げ、中心で揺れる兄ちゃん自身を握り込む。
そしてピンポイントであの部分を突き上げた。
「あっ、ひっ…! そこやめろっ…って…。おかしくなる、からぁ…っ…」
おかしくなればいい…
俺の下で狂う兄ちゃんを見せてよ…