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99.9%のDNA【気象系BL】

第10章 非対称…【Extra Edition】


「うん。分かった」

雅紀がフォークを手に取り、真っ赤なイチゴに突き刺す。

「ほら、あーんして?」

「う、うん…」

なんだろ…、ちょっと照れ臭い。

それでも、雅紀にあーんして貰ったイチゴの味は格別で…

「おいひ〜♡」

俺は両手でほっぺたを押さえた。

「もう1個食べる?」

「うんうん♪」

俺の口の中に、イチゴの甘ずっぱさが広がる。

「うふ、幸せだ〜♡」

「ほんと? じゃあさ、もっと幸せになっちゃう?」

「もっと…って?」

「決まってるじゃん、俺の部屋でさ、ビールでも飲んでさ、一緒にシャワー浴びてさ、それからベッドでイチャイチャしてさ、それからまたシャワー浴びてさ、一緒に朝を迎えるの」

嬉しそうに言う雅紀。

でもそれってさ…

いつもとどう違うの?

全く特別感ないんだけど…

「ね、ね、そうしようよ♪ だってほら、誕生日だしさ、サービスするからさ」

「そ、そうだ…ね…。うん、そうしようかな」

一応お誕生日特典もあるみたいだし、今日は雅紀の部屋で特別な夜を過ごすことにしようかな♪

「よし、そうと決まれば“膳は急げだ“!」

それを言うなら、“善は急げ”な(笑)

いそいそとケーキにホイルを被せ、レジ袋に詰め込む雅紀…。

っていうか、ケーキをゆっくり楽しむ間もないのね…(笑)

ま、でも仕方ないよね…

「俊介、行くよ?」

「うん、あ、ちょっと待って? 雅紀、戸締りの確認してないでしょ?」

ちょっぴり頼りないけど、俺が好きになった人なんだからさ…

でも来年の誕生日こそ、もっとスマートに…って期待してもいいか…な…?


おわり
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