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【A3!】短編集

第1章 ご褒美/月岡紬/甘




『あの…この問題ってどの公式を使えばいいんですか?』

紬「ん?あぁ、ここはね……この公式をこうやって…」


紬はの部屋で勉強を教えていた


『なるほど!じゃあ…こうして、こうですね!』

紬「うん、正解!ちゃんは容量いいから次のテストは満点取れるよ!」

『そうですか?だといいなぁ…』

紬「毎日勉強もしてるし…大丈夫だよ」

紬はの頭を撫でた

『(紬さんに会うための口実に勉強してるだけなんだけどね……)』

紬「俺も頑張らないとね、ちゃんがいい点取れるように」

『あ、あの……!』

紬「ん?」

『次のテスト……満点取れたら…何かご褒美ください!』

紬「ご褒美…?」

『はい…!そしたらもっともっと頑張れるかなーって……』

紬「ふふ、いいよ。何がいい?」

『やったぁ!!あ、でも何にするかはまだ……』

紬「わかった。じゃあ考えておいてね」

『はい!』


今日も紬との勉強会は終わり、ベッドに入った


『(ご褒美……どうしよう……紬さんとならどんなことでもご褒美になるんだけど……)』


ご褒美を考えている途中でのまぶたは閉じられた




――――――――――




そして迎えたテスト当日


『(あんなに勉強したんだもん……大丈夫……!)』

「始め!」

教師の掛け声と共にテスト用紙に向かう

『(わかる……わかる……!!全部紬さんとやったところだ‥!!)』

の手は止まることなく、最後まで走らせた



そしてテストは終わり、は寮へ戻った


『ただいまです〜…』

寮からは誰の声も聞こえない

『誰もいないのかな……』

は庭に向かった

『あ、やっぱりいた』

花壇に水をやっている紬の姿が

『紬さん!ただいまです!』

紬「ちゃん!おかえりなさい」

『綺麗に咲きましたね、スイセン』

紬「ちゃん…花の名前わかるの?」

『はい!私もお花好きなので…黄色いスイセンの花言葉は尊敬、心遣い…です、確か』

紬「へぇ…花言葉にも詳しいんだ」

『面白いので、花言葉。切なかったり…元気をくれたり…。紬さんにぴったりですね!スイセンの花』





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