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【A3!】短編集

第14章 手当て/有栖川誉/甘




『よいしょっ…と』


は捨てる荷物を段ボールにいれて1階に降ろしていた


『これで最後っと…あ』

は段ボールの中から一冊の本を出した

『あれ、この本…懐かしいなぁ』

小さい頃から読んでいた絵本だ

『出てくるお姫様が可愛いんだよね〜…』

は脱線しながら本を読んでいた

『……あっ!これ運ばなきゃだった!』

絵本を閉じて段ボールを運ぶ

『よい…しょっ…!』


ズルッ


『きゃっ…!!』

階段から降りる途中で足をを滑らせた

『(落ちる…!!)』


ドサドサドサッ!


『痛…くない…?』

痛みを感じずに目を開けると目の前には誉の顔が

『誉さんっ!?』

誉「びっくりしたよ…考え事をしていたらキミが上から降ってくるなんて」

『ご、ごめんなさい…!すぐにどいて……っ!!』

誉の上から退けようとしたが、階段から落ちた拍子に足を捻ったらしい


誉「捻ったのかい?」

『あ、いえ、大丈夫です…!』

誉「無理はよくない。よっと」

『へっ…///!?』

誉はを姫抱きし、そふぁーまで運んだ

『ご、ごめんなさい…!重かったですよね…!』

誉「いや、そんなことはないよ。さ、足を見せてくれるかな?」

誉は自分の膝の上にの足を乗せた

誉「少し赤くなっているね。うむ…少し腫れているね」

『すみません…手当てまで…』

誉「気にしなくてもよいのだよ」

誉は手際よくの足を手当てしていく

『ありがとうございます』

誉「だが、このままでは移動が大変だろう。ワタシが手伝ってやろう」

誉は落ちた段ボールの中身を拾い集めて箱の中へ

『あ、すみません…』

誉はを姫抱きしての部屋へ

『だ、大丈夫ですよっ///!?』

誉「いいからいいから」

の部屋に入り、本を見つけた

誉「おや…これは…」

誉は本を広い、を膝の上に座らせて見はじめた

『(え、え、何でこの状態…///?)』

誉「素晴らしい本だね!詩興が湧いた!」

『え゛』



手当て

(くん!君にこの詩をプレゼントしよう!)
(は、はいっ!!ありがとうございます!!)


END
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