第3章 番外編:お泊りの日
『さーてりっちゃん?先にお風呂入って来てちょうだい』
凛月「えー…めんどくさい…」
『すぐ寝ちゃうんだから先に入って来て』
凛月「うぅ…」
『あ、でも…その…』
凛月「?」
『し、下着とかは…ないんだけど…///』
凛月「…顔真っ赤なんだけど」
『だ、だって…』
凛月「ふふ、可愛い♪大丈夫だよ」
『え…?』
凛月「でもパーカーかなんか貸してね~♪」
『パーカーかぁ…あるかなぁ…』
コヨミはクローゼットを開ける
『(あ、これ似合いそう…)』
手に取ったのはグレーのウサ耳パーカー
凛月「へぇ。コヨミってこういう色持ってたんだねぇ」
『わぁっ!』
凛月「俺それでいいよ~」
『えっ…いいの?』
凛月「どういう意味…」
『な、なんでもないっ』
コヨミはパーカーを渡してお風呂へ案内した
自分は夕ご飯の後片付けに取り掛かる
後片付けが終わり、テレビを見ていると睡魔に襲われる
《コヨミ…あなたは私の言うことだけを聞けばいいの》
《コヨミは俺のモノだろ…?逆らうなんて許さないからな…》
やめて…
もうやめてよ…
誰か…助けて…
「…コヨミ……コヨミ…!!」
『!!』
声が聞こえて飛び起きる
『はぁ…はぁ…』
凛月「うなされてたよ…大丈夫…?」
『りっちゃん…』
コヨミの目には涙が溜まっている
凛月「…っ」
凛月はコヨミの腕を引き寄せて抱きしめた
『…!!』
凛月「大丈夫…今ここには俺しかいないから…」
『りっちゃん…』
いつものりっちゃんの匂いに私のシャンプーの匂いが合わさって心地いい
凛月「…大丈夫…大丈夫…」
優しく背中を擦った
『…うん』
顔を上げて凛月の顔を見ると気のせいか凛月も泣きそうな顔をしているように見えた
『…ごめんね…ありがとう』
コヨミは凛月を抱きしめ返えした
『お風呂入ってくるっ』
凛月「一緒に入ろっかー?」
『なっ!遠慮しますっ///!』
コヨミは顔を真っ赤にしてお風呂へ向かった
凛月「…ホント…かーわい」