第14章 対決
―――放課後―――
着替えて設営ステージに来た
晃牙「待ってたぜ」
『大神くん…』
晃牙「早く来いよ」
『……っ』
心臓が激しく脈打つ
ひなた《はいはーい!司会は俺たち!》
ゆうた《2winkが務めまーす!》
ひなた《アイドル対プロデューサーの対決なんて初めてだね~♪》
ゆうた《聞いたことないね~♪》
ひなた《俺たちはあからさまに可哀想なプロデューサーさんを応援しまーす!》
ゆうた《まーす♪》
晃牙「ふざけんな!!」
『……』
階段を登る一歩が出ない
『(動け……動け……!)』
真緒「若葉!」
『!……まーくん…りっちゃん…お姉ちゃんにまこちゃん…』
凛月「顔真っ青じゃん……俺がコーギーと対決しようかあ?」
真「白雪ちゃん…」
『ごめんね、頑張るって言ったのに……足がさ…動かないの…』
嵐「大丈夫よ、きっと……大丈夫…」
『そ、だよね、うん、大丈夫、大丈夫…』
若葉は階段を登り出した
真緒「白雪……」
凛月「………」
真緒たちはステージの前へ移動した
『………っ』
ゆうた《あっ!来た来た~!》
ひなた《今日のもう一人の主役が登場だ~!》
目の前にはたくさんの生徒が集まっていた
アイドルとプロデューサーの対決という珍しさにみんなテンションが上がっていた
『(こんなに……人が……)』
《どうして声が出ないの!?》
《疲れちゃったかなあ?少し休もうか》
《収録押してて迷惑だよな…》
《歌えなきゃ意味ないのよ!!!》
『(……声が…出ない…)』
ひなた《それじゃあ歌ってもらいましょ~!》
ゆうた《先行は~…》
ゆうたの投げたコインは上に投げられ、床に落ちたコインは表を向いていた
ゆうた《大神先輩~!》
晃牙「俺様が先行か……まぁ、よく見てろよ!!」
ギターをかき鳴らしながら晃牙の歌が響き渡る
『(声が出ない……どうしよう…どうしよう…!)』
凛月「フリーズしてんじゃん…!」
真緒「若葉…!」
真「若葉くん!!」
嵐「聞こえてないわね…」
泉「ちょっと、大丈夫なのあれ…!」
嵐「泉ちゃん…!」