第13章 宣戦布告
『うっ……』
真緒「若葉!」
真「若葉くん!」
吐きそうになりトイレに駆け込んだ
『(そうだ…対決ってことはステージに立たなきゃいけない……少し考えればわかるじゃない……どうしよう…どうしよう…!)』
―――――
《何でこんなことに……!!これ以上私を悲しませないで!!》
《………》
―――――
『……っ』
落ち着いてトイレから出ると真緒と真がいた
『あ…』
真緒「大丈夫か?」
真「顔真っ青だね…」
『待っててくれたの…?ごめんね、心配かけて。もう大丈夫だから』
真緒「大丈夫じゃないだろ…?無理すんな」
真「でも……ホントにどうするの…?」
『……やる』
真緒・真「!?」
『無理…かもしれない。でも…練習はする』
真緒「若葉…」
『怖いけど……たぶん…やらなきゃいけないんだと思う』
真「若葉くん…」
『手も足も震えるけど……私も進まなきゃ…導けないよね、みんなを』
真緒と真は若葉の手を握った
真緒「そんなに背負うことはないけどさ」
真「もう一人じゃないからね!」
『まーくん……まこちゃん……ありがとう…!』
―――――
しばらくはレッスンは出来ない。
ブランクがある分、やらなきゃいけない
ガラガラガラッ
『佐賀美、いる?』
陣「先生、だろー。どした」
『……「私」のライブDVD貸して』
陣「……壊すんだろ」
『違う。練習』
陣「……あぁ、騒いでたな。勝負受けたって」
『うん』
陣「………出来るのかぁ?」
『……わからない。たぶん、出来ないかもしれない。でも、出来ないからってやらないのは違うと思うから』
陣「…そっか」
佐賀美は棚の中からDVDを出した
陣「ちゃんと返せよ?俺の宝もんだからな」
『叩き割りたいけどね』
陣「貸さねぇぞ」
『……ありがと。借りるね』
陣「ん。頑張れ」
若葉はDVDを持ってレッスン室へ
今日は予約が少なくて空いている部屋が何個も
『ふぅ………よし』
ジャージに着替えてDVDを再生した