第13章 宣戦布告
晃牙「この前のレッスン……本気じゃねェだろ」
『……何でそう思うの?』
晃牙「……勘」
『(どいつもこいつも勘、勘って………)』
晃牙「お前の本気を見せろよ」
『!』
晃牙「お前が勝ったら何でも言うこと聞いてやるよ。その代わり…俺様が勝ったらお前の指図は受けねェ」
『何それ……』
晃牙「俺様に勝てばいいだけの話だろ」
『……さっきも言ったけど、僕はただのプロデューサーだよ』
晃牙「負けんのが怖いのかよ」
『……はぁ?』
晃牙「そりゃあ俺様に勝てるわけはねぇけどよぉ」
『卵が……よく言うじゃん…』
晃牙「やんのか、やらねぇのか」
『わかったよ。やるよ。こんなに舐められてちゃ僕も嫌だしね』
晃牙「そうこなくっちゃなぁ……!」
キーンコーンカーンコーン……
晃牙「1週間後、体育館近くの設営ステージに来い」
『わかった』
晃牙は教室へ帰って行った
『……………わかったじゃなーーーーーーい!!!!』
若葉は崩れ落ちた
『アホか!?アホなのか!?何で受けた!?わかった、やるよ、じゃないわ!!』
夏目「フフフッ……」
『!!……夏目くん……』
夏目「ごめんネ、見ちゃったヨ」
『うぅ……』
夏目「あの犬ッコロと勝負なんテ……大丈夫な丿?」
『大丈夫じゃ……ない…なぁ…』
夏目は若葉の手を握って立たせた
『ありがとう…』
夏目「一緒にサボろうカ」
『え?』
夏目は若葉の手を引いて図書室の中へ
『何で図書室……?』
夏目「子猫ちゃんは特別だからネ」
『??』
手を引かれるままについた場所は地下書庫
『こんなところがあったんだ…』
そしてさらに進むと違う部屋が
夏目「ここはボクの実験室だヨ」
『へぇー……』
夏目「座っテ。お茶を入れてあげル」
『え、手伝うよ』
夏目「いいかラ♪」
『うん…』
フラスコや試験管が並び、中には綺麗な色した薬品が入っていた
『(実験が好きなのかな…)』
夏目「はイ、どうゾ」
『ありがとう…』
ふわっと香るレモンの香りにだんだん落ち着いていった
『ふぅ…』
夏目「落ち着いタ?」
『うん。ありがとう』
夏目「あの犬ッコロも酷いネ。零にいさんに言いつけなくちャ」
『……困ったなぁ…』