第3章 側にいたいから…
ガチャリと音を立てながら
玄関の扉を開くとそこには
見慣れた亮ちゃんの笑顔があって…
つい嬉しくてなってしまうけど
亮ちゃんの側で
にこりと私に笑いかける
きれいな女の人の姿が見えて
つい顔から
笑顔が消えてしまいそうになる…
それでも必死に顔に笑顔を張り付けて
『いつもいつも迷惑なんですけど…(笑)?』
なんて笑いながら
扉を大きく開き家の中に招き入れると…
「いつもいつもありがとう(笑)」
そう言って亮ちゃんは私の頭を撫で
笑顔で私の横を通りすぎる…
でもその瞬間
亮ちゃんと手を繋ぎ
私の横を通りすぎようとした彼女さんが
ものすごい顔で
私を睨み付けてきて…
張り付けた笑顔の裏で
別にいいじゃないか…
頭を撫でられるぐらい…?
あなたは亮ちゃんの彼女として
亮ちゃんを独り占めできる立場なんだから…
友達以上になりえない私に
やきもちをやく必要さえないんだよ?
そう言ってやりたくなる…!!
でもそんな感情も
胸の中にきっちりしっかりしまい込み
その後ろから入ってくる
いつも笑顔のかわいい章ちゃんと
いつも何を考えてるのか
いまいち解らないすばるくんを
我が家に招き入れ
いざ…
戦に出陣です………(涙)