第8章 わがままな想い
亮の側におるあいつに
少しづつ慣れて
亮の側におるあいつを見ても
少しづつ痛みを
感じなくなってきた頃…
いつものように
亮と一緒に楽屋や入ってきたあいつに
声をかけることも
視線を向けることもなく
丸と話したり
ゲームをしたりして
本番までの時間をつぶし
スタッフに呼ばれ
楽屋を出て扉が閉まる瞬間
楽屋の中にいるみちと
偶然目が合う…
それはほんまに
扉が閉まるまでの一瞬やったし
何かを言われたわけでも
何かを言ったわけでも
無かったけど
笑ってるのに
"助けて…"
そうあいつの目が言うてた気がして
なぜか胸がざわざわと煩く騒いだ…