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秘密

第2章 始まりの嘘


必殺…

"そっち系ですが…何か…?"


これをお見舞いすると大抵は


"あぁ…そうなんだ(汗)"


なんて苦笑いを浮かべ

2度と私に話しかけてこなくなる(笑)



だから今回もそれを狙って


がっつりしっかり

解りやすく発射したのだけれど…



その人はなぜか…



笑顔で

突然私の手を掴み



「俺この子と先帰るわ…(笑)」



そう言って

店の外に向かい歩き出す…(汗)!





今私の身に何が起きてますか…?

誰か解る人説明してください…(涙)



合コンなんて

興味ないくせに…


これはタダ飯に引かれて合コンに出た私への

罰か何かですか…!?




そんな脳内大パニックの中

握られたままの手に引かれ

ただひたすら歩き続けていると突然

その人は立ち止まり

私をベンチに座らせると…



「ちょっとここで待っといて?」




そう言い残し

どこかへ行ってしまって



ぽつんと一人残されたベンチで

この場から逃げ出す方法を

必死に模索していると



「ごめん…自販機めっちゃ遠かったわ(笑)」


なんて息を切らしながらその人は

私の目の前に冷たい水が入った

ペットボトルを差し出す…



「ありがとうございます…」



そう言って

改めて見たその人の顔は



なんだかどこかで見た顔で…


まじまじと隣に座る男の人の顔を

見つめていると…



「あれやな…

合コンに人数合わせとかで誘われんのは

迷惑でしかないよな?

俺も毎回嫌でしゃーないんやけど

断りずらいやんか…(笑)」



その人は少し照れたように

空を見ながら独り言のように喋り始める…



でも次の瞬間



"そうですね…"

なんて適当に相づちをする私は



「でも俺はかっこええと思った…

はっきりと女の人が好きやって言えるとこ…(笑)

別にええやんな…?

男が好きでも女が好きでも…

結局はみんな同じで

自分を解ってくれる

唯一の相手を求めてるんやから(笑)」



そう言って笑う亮ちゃんの笑顔に

まんまと恋に落ちてしまったんだ……

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