第7章 難しい恋
目まぐるしく
いろんなことがあった1日で
体も心も疲れきっていて
亮ちゃんに抱きしめられたまま
眠りに落ちた私が
次に目を開けた時には
次の日の朝になっていて
すでにベッドから抜け出し
身支度を整えていた亮ちゃんは
ベッドからゆっくりと
体を起こした私を見て
「人んちのベッドで爆睡やったな(笑)?」
なんて可笑しそうに笑う…
いつもと変わらない
亮ちゃんの笑顔に少しほっとして
「うん…あの…
なんか疲れてたみたいでごめんね(笑)
そう言えば今何時…?
会社間に合うかな(汗)?」
そう言ってベッドから立ち上がると
そんな私の肩を亮ちゃんは抑えて
もう一度ベッドに座らせると
「会社には…
当分休むって連絡しといたから…
心配せんでええよ…?」
そう言ってにっこりと笑う…
「それってどういう意味…?」
「俺右手こんなんやし…
なにかと不便やから
治るまでの間みちに俺の右手に
なってもらおうと思って…
やから今日からみちは
俺専属の付き人な(笑)?」
そんな突然の亮ちゃんの言葉に
訳がわからず
「ちょっと待ってよ…
亮ちゃん…無理だよ…
私に付き人なんて…(汗)
何をすればいいのかも
全然解らないのに…」
そう言ってパニックで
泣きそうになる私とは正反対に
亮ちゃんはなぜかすこぶるご機嫌で
「大丈夫やって(笑)
ただ俺の側におって
頼んだことだけしてくれたらいいし…
ちゃんと給料も払うから。
それにもう下でマネージャー待ってんねん
やからみちもはよ準備せな
顔洗う時間も無くなるで(笑)」
そう笑顔で言うと
私の寝癖だらけの髪を
くしゃくしゃと楽しそうに
かき回した…