第7章 難しい恋
目をつぶり
辛そうな息をする
亮ちゃんのおでこを冷たいタオルで
冷やしながら考えてしまう…
どうして亮ちゃんは
こんなにも苦しそうなんだろうと…
"絶対に戻ってくるから…"
そう言ったまま亮ちゃんは
私のところへ戻ってこなかった…
嫉妬深くて
少し怖い彼女だけど
亮ちゃんのことが大好きで…
そして亮ちゃんも彼女を…
そう思っていたのに
亮ちゃんは今少しも幸せそうじゃない…
どうして…?
なぜ…?
そんな疑問が頭を埋め尽くすけど
亮ちゃんを目の前にしても
どこか冷静な自分がいる…
少し前までなら
亮ちゃんの顔を見るだけで
亮ちゃんの声を聞くだけで
胸は締め付けられるように傷んで
泣いてしまっていたのに
今の私は…
そんな自分が
どこか不思議で
どこか悲しくもあって
私のベッドで
眠る亮ちゃんを見て思ったんだ…
私は変わり始めているんだって。