第4章 守りたい奴…
すばるside
みちの家を出て
そのまま向かった雑誌の撮影現場の待ち時間
ぼんやりとスマホを見つめてたら
隣に座ってたやすが
何かに気付いたみたいに
俺のとなりでくんくんと鼻を動かして…
「なにしてんの…安(笑)?」
そう声をかけた俺に
「すばるくん…シャンプー変えた?
何か…すごい女子な匂いがしてるけど…(笑)」
なんて俺に更に鼻を近づけ
くんくんと鼻を鳴らす…(笑)
そんな安の顔を
手で遠くに押し退け
「安の嗅覚は犬並みやな?
確かに今日は自分のシャンプーちゃうわ(笑)」
そう言って笑うと
安は嬉しそうに目をキラキラさせながら
「それは彼女が出来たってことなん…(笑)?」
なんてまたやっと遠ざけた顔を
ぐいっと目の前に近づけてくる…(笑)
「彼女…なぁ…」
「何…何かすごい歯切れ悪ない(笑)?」
「ん…まぁ…相手が相手やからなぁ…(笑)」
「へ…?
それってもしかして…みちちゃん…?」
「ん…」
「何となくそうやと思ってたけど…
すごい前途多難な恋に走り出したんやねぇ…
すばるくんは…大丈夫…?」
「大丈夫かどうかなんか解らんわ…!
解らんけどなんか…
もうほっとかれへんのやから
しょうがないやろ(笑)?」