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秘密

第3章 側にいたいから…


「もしかして…盗み聞き…ですか…?」


そう言って振り返った先には

すばるくんがいて…



「別に聞きたくてきいたんちゃうわ…

トイレに入ってたら

たまたま聞こえただけや…」



そんな言葉を私の赤くなったほっぺたを

見つめながらぼつりと吐き出す…


そんなすばるくんの視線から

逃げるように


「これ…ですか…?

なんかあれですね…

今回の彼女さんはだいぶ…

ヤキモチやきさんですよね(笑)?

なんか勘違いされて

ぶたれちゃいましたよ(笑)」


なんて必死に言葉を並べ

へらへらと笑う私を…



「いつまでその嘘続けんの…?」



そう言って呆れたように

ため息を吐き出す…




「好きじゃないふり

何ともないふり

傷付いてないふり

笑ってるふり


お前全部が嘘ばっかりやんか(笑)」




あぁ…今解った…(笑)


私がこの人が苦手な理由。




すばるくんはいつも

まっすぐに人を見る…



表に出した部分だけじゃなく

胸の奥に隠したみられたくない部分まで


その目に見透かされる気がして


私はすばるくんのまっすぐ目が

怖かったんだ…


その証拠に


「ほっといて下さい…」


そんなことしか言えない私にさえ

手加減なく…




「ほんなら俺に

見えへんとこでやれば…(笑)?」



なんて止めの一撃食らわせ

私に背中を向け

いなくなってしまう…



もう…今日って日は最悪だ…(涙)
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