第2章 彼等は恩人
「でも、それにしてもここらへんの推理小説、全然読んでないね……なんで買ったの?」
ゾロの推理小説系統の本は途中どころか初めすぐでもう飽きてしまっているものばかり
だけどワノ国や刀の本は本の原型を留めかけのボロボロ、何回読んだんだろう。
他の本はなぜ買ったのか気になる
「……適当に選んで買ってみただけだ。
でも、俺はその小説全部……あんまり好きじゃねぇ」
「なんで?」
「……苦手なんだよ、悪いか」
ゾロは はっきりとそう言った
そしてその話をもうやめにしたいのか、ゾロは違う本棚を見に行き、読む本を選んでいる
……普通そんなに嫌いになる?本だけで?
逆にどんなのか気になって、ハナは1通りゾロの推理小説を選んだ
「……ゾロもいいの見つかった?」
「んあ……まぁ、な」
ゾロも何冊かとり自分の手に乗せる
彼の腕の筋肉は更に現れた
……なんども鍛えたのかな、綺麗な筋肉
「………」
「おい何ぼーっとしてんだ、行くぞ」
「あ、あぁわかってる」
ハナはゾロの元に駆け寄り
半分ほどゾロの手から取って展望台に向かった
「……持たせておいて、気遣うのかよ」
「?、何か言った?ゾロ」
「……いや、何も」
この船の女と、酒屋にいる女とは全く違うなと
ゾロはハナに更に興味を持った
…
「ゾロ、ごめんね結局全部持ってもらっちゃって」
「……俺が持つ約束だったろ」
結局ゾロはハナから持ってくれていた(?)本を奪い展望台まで運んだ
ハナは少し申し訳なさがでる
「でも、君をパシリみたいに使うのは」
「?最初はその気だったじゃねぇか」
「……それは、私が…ヤケクソになってたのもあって」
「……?」
ハナは想像と違い申し訳なさそうにそういう
……お?女…らしい
「とにかくごめん」
「……謝るなよ、このくらい
それにせめて詫びじゃなくて礼を言え」
「礼……そうか、そうだね ありがとう、ゾロ」
何故だろうナミやロビン、飲み屋にいる女と違って、ハナの言葉はむず痒い
その気持ちがこしょばくて、ゾロはそっぽ向いた
「……礼なんかするな」
「なっ、ゾロがしろっていったん__まあいいや、本読む」
ハナは怒るのも面倒くさくて本を読むことにした