第2章 彼等は恩人
「……そういう恥じらいはあんだな」
「!!うっうるさい」
べしっとゾロの肌を叩き今度はハナはゾロに背を向けた
驚きが殆どの悲鳴をゾロはあげ、ハナの背を見る
「(女は昔からめんどくせェ……)」
ゾロはため息一つついてから梯子へ向かった
「?何しに行くの」
「……腹減った」
「あぁ……そう」
ゾロは当たり前のように梯子を降りていき、姿が見えなくなった
それを見ているとすぐ上がってきた
「?!」
「おい何やってんだよ、飯の時間だ。
……まさかお前、降りられねぇのか?」
彼は戻ってきた、あれ?こいつ優しい……
だがすぐにゾロのバカにしたような笑みを向けられ、前言撤回した
やっぱりコイツ……苦手!!
「〜〜!!降りれるに決まってるだろ!」
ハナは急いで梯子へ向かった
…
ゾロとハナは食卓へ着く
扉を開けると二日酔いで疲れきった皆が椅子にもたれていた
……ロビンは普段通りだが
それにしても、
横のゾロはそれ以上に飲んでいたのになんでここまで平気なんだろう。
ベロベロに酔わないのが不思議で堪らない
じっと見ているとニンヤリとされ、
そっぽ向いてテーブルに座るみんなの方を向いた
「あ、おはようハナ」
「ナミさ……ナミおはよう」
一瞬さん付けしかけたがすぐにいいかえれた
……セーフ
ナミは気にせずニッと笑ってくれた
優しい、優しすぎる、こんな姉欲しい
「ふあぁ〜ハナ……眠たくねぇのか?」
ウソップが欠伸をしながら話しかけてくる
目の下にクマがみえる
昨日の夜ウソップも飲みに飲んでいたな
「皆、限度無く飲み過ぎなんだよ」
「えぇ〜?けどよぉお祝い事だし……」
「…ありがたいこと言ってくれるけど飲み過ぎは飲み過ぎ!」
ちぇ、とウソップは悪態をつく
その様子を微笑ましく見ていた
「お祝い事、ね」
「?」
私が仲間になることでお祝いか、いつ撤回されるんだろうね
ポツリとハナは呟いた
「あ、ハナー!」
「ん?どうしたのルフィ」
ルフィに呼ばれたのでルフィのほうへ駆け寄った
ルフィはにししっと笑う
「へへっハナありがとな!」
「……なにが?」
「なにがってお前未来見たんだろ?見張りってつまんねぇんだよな、ありがとう!」
……役立てた