第2章 彼等は恩人
感情を露わにしない奴は大概後で本性をあらわして、危害を加えてくる。
東の海では 首領クリークが、
バロックワークスではビビやロビンが、まあアイツらは逆だが
だか今回は別だ。
こいつのわざと隠していることも沢山だし、異名も海軍との関わりも……能力の異常さも、段違いだ。
ゾロはスッと刀をだしてハナに向けた
……尚も寝たままだ、なんで今まで殺されてねえんだ?
手配書にはONLY ALIVE とは書かれていない。
確か変わらず生死を問わずだった
「……お前は俺が殺さねぇとでも言える未来が見えたのかよ」
一人こんなちっせぇ女にビビっている自分に呆れて、ゾロは刀を鞘へ戻した
あぁ馬鹿馬鹿しい、
それにこいつがこの船全員分消せる体力が今あるとは言えねぇな
過去を見てすぐに呼吸が荒くなるんだ、無理だろ
ゾロはまだ半分ほど残っていた
眉毛が片付け忘れたであろう酒瓶を取り、
それを一気に飲み干してそのまま壁にもたれて寝た
…
「……ん、朝か」
窓から差し込む日差しにハナは目が覚めた
一瞬ここが何処かわからなくなったがすぐ分かる
__あぁここは船だ。
周りを見ると皆まだ寝ているのがわかった
私は昨日グラスを洗い終わり、疲れたのでそのままテーブルに突っ伏しちゃったみたい
「……人の記憶を改ざん出来るくらいの体力はあるな」
ハナは外に出て、サンジを探すことにした
「サンジ、寝たまま……じゃないな」
当然か
酒で酔って寝ていない彼は起きているらしい
昨日の甲板の手すりの所にはいない
さて、となれば……
ハナは上を見た
見張り……展望台か?
ハナは展望台へ向かうことにした
…
「よっと、あ サンジ」
「ん?あぁおはようハナちゃん」
予想通り、彼は起きて見張りをしていた
彼は何気に世話焼きだ、本来2時間交代でする筈だが彼は何時間やっているのだろう。
「……何時からやってるの?」
「ん、分からねぇ 起きてやることねぇし……
まだ暫くは朝飯作って叩き起しても食わねぇだろうしな」
ハハハと彼は笑った
彼は覚えてないかもしれないが気絶するほど攻撃した私に
なんだか変な気分
「……昨日の夜は楽しかったね」
「……そうだった……な」
この反応、多分記憶が無い