rain of conflict【黒バス/ナッシュ】
第1章 rain of conflict
「ナ・・・・」
「――・・・そうやっていつもシテるのか・・?一人の夜・・・オレのことを考えて」
「っ・・・・ナッシュ・・、手・・・!んん・・・!・・、ゃ・・・」
「ん?・・・ああ・・邪魔したか。――残念だったな・・・達けずによ」
「・・・っ・・、なに・・ナッシュ・・・!ん・・・」
「、・・・おいおい・・ひくついてるぜ?絵に描いたように焦らされちまったからか?・・・フフッ・・・・」
枕元から頭を起こし、汗を滲ませながらそっと目を開く。
ナッシュの方へと視線を向けた名無しは、彼がまだベッドのふちに悠々と腰を下ろし、何もかもに対し余裕である状況をやむなく理解した。
分かったことといえば、強いてきたくせに・・・その自慰をナッシュによって止められたこと。
流石の悔しさからか、彼女の目には涙が浮かんでいた。
たとえそれは頬に伝わせずとも。
疼いでいた身体は時々、目に見えるほどぴくりと動く・・・。
「ッ・・・」
どれだけ果てるために浸っていたことか――。
今の名無しは、焦らされてしまったことで身体中に熱が漂い、その身は既にナッシュの視線により、精神的に犯されていた。
「ッ・・・・なんで・・、・・ナッシュ・・・」
「・・・・フッ・・・そんなにイキてえかよ」
「・・っ・・・・」
なんだかいつも以上に毒毒しく、棘の鋭く感じる。
ナッシュの言葉には、ひとつひとつにまるで憎悪でも込められているかのような凄惨さが滲んでいた。
単語そのものが、今は大した粗悪さはなくとも、とにかく毒を感じるのだ。
ただの不機嫌でもこんなナッシュは初見に等しかった・・・名無しは、そんな彼を前に自涜に耽っていた自分をとてつもなく惨めに思い、この場から逃げ出したくてたまらなかった。