第3章 弍
そうして迎えた試験日。ちなみに今日は最終日。試験のための準備は欠かさなかった。
終わってからの楽しみを考えると、不思議と勉強に身が入り、試験もいつも以上に自信を持って臨めた気がする。
……中にはそうじゃなかった人もいるみたいだけど……。
例によって、いつもの教室、いつものメンバー。
夏目「マズイ……全然解けなかった……」
西村「夏目〜お前また一夜漬けか〜?」
北本「目の下のクマ、すごいことになってるぞ」
夏目「ハハハ……」
確かにすごい。顔色悪いし。
でも夏目くんて、そんなに計画性のない人じゃなかったよね? 何かあったのかな……
田沼「夏目、大丈夫か?」
夏目「あぁ……なんとか……」
そう言っては、無理に笑顔を作った夏目くん。
多軌「夏目くん、あんまり無理しないでね」
夏目「多軌……ありがとう。大丈夫だよ。ちょっと寝不足なだけだから。」
北本「んで、どこ行くことにする?」
夏目くんの心配もそこそこに、遊びの相談が始まる。