第45章 新しいタイプ
これはもはや、ヤンのデレという巷で流行ってるものに似ているがそうなのだろうか。
うちの子に限って、なんて言ってられないし対処法を調べておこう。
「……清光、私は心配なの。清光が頑張ってくれるのは嬉しい……けど、大怪我を負ったら……私のもとに帰ってこなかったらと思うと不安で夜も眠れないの。だから一人で頑張るなんて言わないで?」
加州「主……でも、俺……」
「それに……こんな広い場所で私と清光だけなんて寂しいし掃除もご飯の用意もやることが増えてお互いに余裕がなくなって身体を壊してしまうわ。私もまだ勝手がわかってなくて長谷部に手伝ってもらわないと審神者の仕事だってこなせないの……清光のことは大事よ。それはこれからも変わらない……だからみんなで仲良く暮らそ?」
清光の両手をぎゅっと握って微笑むと、不服そうではあったがこくりと頷いた。
これがヤンのデレとなるものなら程度は低いものなのだろう。
ガチのものなら私に聞かずに勝手に他者を排除したり意中の相手を閉じ込めたり自分の中で生きてるとか言って殺してみたり……重度のものにならないよう気を付けよう。
何も嫌われてるから殺されるとは限らないものね……愛されて殺される、なんて……私本当に生きていけるか改めて不安になってきたな。
加州「主」
「ん?ッ……にゃ…」
今後の心のケアのことなど考えようとすれば清光に呼ばれて振り向くと頬に感じた柔らかい感触……え。
加州「愛してるよ。俺の主」
愛しいものを見つめるかのような眼差しで笑いかけてもらった私は……とんでもないほどときめきました。