第43章 店主
「それでみっつー、今日は何を買いに来たんだ?」
燭台切「今日は卵といくつか調味料をね」
変態扱いされたままではあるが、まあ……今さらな感じはする。
本丸内では変態どころか痴女と思われかねないことしてるし、変態くらい言わせておこう……
深くは気にしないことにして改めて店内の商品を見てみると何でも売っているようで食材やアクセサリー、雑貨などいろんなものが売っていた。
目立つところには札なども売っていたり、資材まで売っているものだから少し驚きだ。
「みっつーのところ大所帯だもんね~人数分の食事用意すんのも大変でしょ」
燭台切「当番制で分けてあるしそこまで大変ってこともないよ。主もよく手伝ってくれたりするし」
「ド変態が手伝ったところで塩とお砂糖間違えちゃった☆ごめんちょ☆みたいなこと言ってんじゃないの?」
「あなたは審神者をなんだと思ってるんですか。どじっ子属性なんて持ってませんよ」
今時そんなどじっ子がいるわけ……いないとも限らないか。
「なあなあ、あんたさ…まだ新人…いや、それどころか引き継ぎ審神者でしょ」
頬杖をつきながらニタニタと笑うドピンク猫さんにそれがどうかしたのだろうかと、とりあえず頷いておく。
「ならさ、信頼なんてされてないでしょ?前の審神者に忠実な刀なら主が変わっても前の主を思う……逆に最悪な主だったとしても、引き継がれた主もそいつと一緒だって警戒されて信頼なんてされない」
「そ、それは……」
図星ではある。
少しは仲良くなれた気がしていても、どこか壁を感じる。
清光は……信頼というより、執着心的なものを感じられてそれは信頼とは違うから……
彼は相変わらずのニタニタとした笑みを浮かべて私を見つめる。
何を考えているのか読めない。
でも、どこか楽しんでいるのは雰囲気でわかる。
……ちょっと気分悪いかな。