第35章 マッサージですよ
「……燭台切様」
燭台切「ん?どうかしたかい?」
「愛しています」
燭台切「え!?」
「大倶利伽羅様も鶴丸様も、一緒に過ごした時間は短いものではありますが、私はあなた方を愛しく思っております。私にできることなどほんの些細なことではありますが……あなた方を守れるくらい強くなりたいと思ってます。若輩者ではございますが今後ともご指導ご鞭撻のほどよろしくお願い申しあげます」
正座をして軽く頭を下げるとゆっくりと元に戻れば二人は驚いたように私を見ていたが本来、目上の人には敬語で話すのが普通なのだ
。
それに彼らは目上の人であるが、神様でもあるのだ。
これが普通、なのだ。
燭台切「……突然どうしたの。そんなかしこまった言い方をして……」
「……神様相手にため口で話すなんて本当は無礼、なんて言われて折檻を受けるところですよ?だから本来はかしこまった言い方が正しいのだと私は考えてますが」
燭台切「どう思うかは君に任せるけど……ちょっと寂しいかな。僕としては仲良くなれたつもりでいたんだけど……」
寂しい……そう、思ってくれるんだ。
「……よく、わからなくなるんです。私はみんなと仲良くなりたい、仲間になりたい……家族になりたいと思ってます。だから少しでも心の距離を近づけるために敬語をなくそうとしたのですが、それは失礼なんじゃって思い始めて……」
目上の人には敬語であるのが、普通……けども私は仲間であり家族になりたいと思っているために敬語をなくそうとしたがうまくいかない。
神に対して失礼なんじゃって思うと、うまくできなくて……。
はっきりしない自分の性格が嫌になりながらもこうして誰かに答えをもらおうとしている。
変わりたいのに変われない。
そんな私が彼らを……守れるのだろうか