第33章 部屋
「隣はなんの部屋かな……」
乱「あるじさんはここをそのまま使うの?」
「ん?そのまま、とは……?」
乱「手入れ部屋を屋敷に作ってこっちには何か別の用途に使うとか」
「あー……それは、ね」
みんなが帰ってきたとき、屋敷まで歩くよりもこの地下の方が近いので彼らが重傷になったときのことを考えると……。
「このまま使おうと思ってるよ。階段のところは気になるけど屋敷に行くよりもこっちの方が近いし」
乱「そっか……」
「……もしかして、ここに住みたかったり……」
乱「え!そんなんじゃないよ!ほら、雨とか大丈夫なのか気になって……」
地下なので気になることは結構あったりするが前任の審神者が地下に手入れ部屋を作ってその部屋を使っていたなら、大丈夫ということなのだろう。
本丸内の部屋を見ても手入れ部屋として使っていたと思われるところは見つけられなかったし、この地下でやっていたなら安全は保証されている可能性がある。
その辺りは政府の人かこんちゃんに聞くべきかな。
「問題の方は私の方で十分に確認してみるね。失礼しまーす」
次の部屋のドアを開けるとそこは……なんだろう。
ここはこういう部屋だ!っと自信をもって言えないよくわからない部屋であった
乱「どうしたの?」
「乱ちゃん、この部屋なんの部屋かわかる?」
ひょこっと中を覗いてくれる乱ちゃんは部屋と私を交互に見て納得したように頷く。
乱「ここは鍛刀部屋だよ。資材を使って鍛刀した刀を顕現させるの」
「鍛刀……顕現……」
乱「玉鋼、冷却水、磁石、木炭の四つの資材を使って妖精にお願いすると……」
「刀ができて、仲間が増える……?」
乱「うん正解!」
おかしいな……ちゃんと説明などは聞いていたような気もするのに記憶がない。
聞いた記憶がないということは聞いてないのだろう……それにしても私より小さいのに立派だな……。
説明をしてくれた乱ちゃんの頭を撫でると嬉しそうに笑ってくれたので私もなんだか嬉しくなって笑顔になる。
ショタではないけど、美少女は見てて癒されるな……心が綺麗で安心する。