第28章 お預け ☆
「っ……な、んでぇッ……」
宗三「手が疲れましてね……これ以上はなにもできません」
「うぅ……」
高めるだけ高めて後は知らないと笑う宗三さんに意地悪だと思ってしまうが、この人は元々こういう人であることを思い出す。
こんな状態にさせておいておしまいだなんて……
「ッ……宗三さ、ん」
宗三「はい、なんですか……?」
「つ、づき……して、ほしい……ですッ…」
今の私には彼に頼るしかなかった。
実のところこんな状態でやめられると熱さと目眩で自分を保てず本当の意味で壊れてしまう寸前なのだ。
こうして考えていられるのはすごいとしか言いようがない。
宗三「続き、ですか……なんの続きでしょうね?ちゃんと言う口を持ってるんです。僕にどうしてほしいのか、はっきり言わないとわかりませんよ」
「うッ……い、かせて……ほしい」
宗三「ん……?どうやって、ですか」
どこまでも意地悪な人だ。
恥ずかしいのを我慢して言葉を発するのには勇気がいるものだ。
なのにそれをわかっていてなお言わせようとするのだから性格が悪いともいえよう。
宗三「ほら……言えない、なんて言いませんよね?」
「っ……宗三さんの、指で……ッ…なかを掻き回して、ほし……ですッ…」
宗三「身動きもとれず僕におねだりすることしかできないなんて滑稽ですね!」
「ごめんなさッ……ぅああッ…!」
まるで楽しむかのように声を弾ませながら指を動かす宗三さんに私は声をあげた。
それはただ動かすだけではなく的確に私の弱いところを理解した上でわざと避けたり擦ったりとして、変に高まるものがあった。
これ、続けられたらッ……!
「ぁあッ……ん、ッ……い、いっちゃ…ッ…あぁっ!」
宗三「イっていいですよ……」
「っっ!?」
耳元で囁かれた瞬間、頭のなかが真っ白になると同時に達した私は脱力してそのまま横に倒れてしまった。