第19章 穏やかな日
「んー……あ、あのね。ここにいたら怪我しちゃうし私も気になっちゃうから……せめてお部屋のなかにいよう?」
茂みの中なんて擦り傷だらけになりそうだし、いつからいたのかわからないがきっとお腹も空いているはず。
今日はそんなに暑くないが春という陽気な感じでも熱射病にならないとは限らないので……なんとかしたい。
無理につれていくこともできないし……困った。
「鶴丸さん……どうしよう」
鶴丸「もうお手上げか?」
「警戒している子を無理にどうこうできないし……でもこのままにはしてられないし、助けてくださると助かります」
鶴丸「どれどれ……主、俺もお手上げだ!」
えー……。
諦めるのが早い、とは思ったが同じ刀剣でもダメなら仕方がない。
他の方法を……
前田「あの、どうかなさいましたか?」
「え……ま、前田くん!」
鶴丸さんと話していたら背後から天使が現れた。
ショタだ……ショタ可愛いなぁ、すっごく尊い……。
鶴丸「……君って小さい子、好きだろう」
「それは……否定はしませんよ。天使のようにかわいくて大好きです」
こんなに愛らしい存在を嫌いなんていう人の気が知れない。
人それぞれ趣味とか好みがあるからなんとも言えないが……子供はとても清くて尊い存在とは理解してほしいな。
「あ、そうだ前田くんあのね……あそこにいる子なんだけど、私の言葉では心が動かないみたいで……怪我したら困るからできればお部屋に連れていきたいんだけど……」
前田「あぁ……それでは、主君は先に戻っていてください。あとのことは僕がやりますので」
すっごい、いい子。
見る前から自分がやるなんていう子、とてもかっこいいよ。
見るだけ見て無理と言った鶴丸さんとはえらい違いだ。