第19章 穏やかな日
美しすぎて私の心臓が大変なことになりそうだしあまり落ち着いていられないかも。
「……さて、そろそろ行こ……あれ、ねえ鶴さん。あの茂みのとこ、誰かいない?」
よく見てみないとわからないくらいのものではあるが確かに茂みに何かが…いや、誰かがいるように見えた私なのです。
鶴丸「ん?どこだ?」
「ほらあそこ……ちょっと見てくる!」
鶴丸「なっ!おい主、裸足でどこに……」
裸足で茂みの方に走ると、私の気配に気づいた、というより私が近づいてきたからガサガサと音をたてながら隠れてしまったようだ。
手が傷つくのなんてお構いなしで茂みを掻き分けると……いた。
「えっと……こんにちは」
見たことあるような、ないような……小さな少年が一人いた。
うー、と威嚇してるつもりなんだろうけど、子犬みたいで可愛いな……。
例えが犬なら、触れようとするのはよくないから……まずはなれてもらおうか
「私は、新しい主になったものです。怖いなら無理して話そうとしなくていいし名前も……うん、言いたくないなら言わなくてもいいよ」
完全に警戒されている。
見た感じ短刀っぽいし薬研君辺りを呼んだらどうにか……まあ、私よりもましか。
だとしても、頼ってばかりの審神者もな……