第18章 来訪者
「長谷部、大丈夫だから……悪いんだけど鶴丸さんと一緒に部屋から出ててくれるかな?」
長谷部「しかしっ!」
「……審神者としてのお仕事だから、お願い」
鶴丸「……何かあったら呼ぶんだぞ。絶対、必ず呼ぶんだぞ!」
「わ、わかってるよ。ご理解感謝します」
鶴丸さんが、納得できてない長谷部を連れて部屋の外に行ってくれる。
鶴丸さん自身も不服そうではあったけど。
でもこの本丸を紹介してくれる代わりに血を渡すと言ってしまったのだ。
私の血をどうしているのか謎ではあっても気にしない方がいいと思って、いままで聞くようなことはしなかった。
怖い答えが返ってきても嫌だし。
「……身体が熱くなって、おかしくなり始めたのは審神者になってからです」
「ん?あぁ、さっきの話?」
「審神者になって……手入れのためにキスをするようになってから、おかしくなってるって感じます」
「……さっきも言ったが呪いだよ。呪いが発動して身体が男を求めるようになる……神気を注いでもらうしかどうにもできんようになるよ」
「我慢とかでなんとかなったり……」
「我慢したところで頭にダメージくらうか心が壊れる……苦しみを緩和するんならあの飴玉を、夕方に一つお食べ」
「霊力を高めたり抑えたりって言ってましたが効果あるんですか?」
「鎮静剤の成分もあるかも!って信じれば大丈夫やプラシ……プライバ……なんとかなんとかって言葉があるやろ」
何が言いたいのかさっぱりわからん。
全然納得はできないが、私の身体には呪いが住み着いていると考えたらいいのだろうか。
呪い……身体が熱くなって、誰かを求めてしまう……聞いているか限りサキュバスみたいなものか。
いや、インキュバスだっけ?まあどちらでも一緒か。