第14章 初体験 ☆
「は、ぁッ…は……み、かぢゅきさまぁッ…」
熱い、熱くてどうにかなりそうだった。
達しても身体の火照りは冷めず逆により熱くなってつらくて立っていられなくなる。
三日月「ッ…甘い、女の匂いがきついな」
自分の身体を抱き締めるようにしてこの疼きを抑えようとはしたが、それは不可能ということはわかった。
つらい、ほしい……ッ…そう思ってしまうことが恥ずかしくてできるだけ三日月さんの方を見ないようにする。
三日月「ふむ……このまま俺が抱いてしまってもよいが……俺が奪ってしまうのは石切丸に悪い。そこでどうだ二人で主を良くさせるというのは……ずっと、そこで聞いているだけでは退屈だろう」
「っ……は……」
三日月さんの言葉に驚いて顔をあげると襖が開いてそこにいたのは……石切丸さんであった。
「な、んで……」
石切丸「さすがだね。気配を消していたつもりだったけど」
三日月「ははは、何を言う……殺気が漏れ出ていたぞ。主に特別な感情を抱いているのだろう」
石切丸「……否定はしないよ」
パタン、と襖が閉まるといつからいたのか、なんで止めてくれなかったの、とかいろいろと言いたいことがあるのに今はそんなことを言う余裕すらなかった。
石切丸「悪いけど二人でこの子をどうこうしようなんて考えられないからね……三日月、席を外してくれるかな」
三日月「……仕方ない、今は出ていくとしよう」
三日月さんが部屋から出る前に私の耳元で何かを囁いたあと、出ていってしまう。
安心するべきなのか、火照った身体の私を残していったことを怒るべきなのかわからないがただ一言、言うのなら……石切丸さんと二人きりになっている今がとても不安であった。