第5章 繋がる線。
外に出ると、
由香里と茜と吉原さんと高梨さんとが居た。
全員一斉にこちらを見た。
そして、由香里は鬼のような形相でこちらへ向かってきた。
「あんたのせいよ!!!!!!!あんたが…あんたが居なければ・・・!!!!!」
由香里は私の胸倉を掴んだ。
「由香里、やめてよ!結衣だって被害者なんだから…。」
茜と吉原さんは由香里を止めた。
でも、由香里はとまらず喚き続けた。
「あんたが悪いのよ!あんたが、慶介さんを疑ったり、慶介さんを裏切ったりするから!!!!!あんたが!!!!あんたなんて…死ねばいいのよ!!!!死ね!死ね!死ね!」
「由香里ちゃん、落ち着いて。」
吉原さんは涙をこらえながら由香里を抑えていた。
私はどうしようもなくて
胸が痛んで
呼吸が苦しくなって
涙が止まらなかった。
その大声に看護婦さんたちがやってきたため、
茜と高梨さんが由香里を連れて外へ出た。
私は吉原さんと二人っきりになった。
吉原さんはうつむいて黙り込んでいた。
「…すいません。」
私が謝ると、吉原さんはぽつんと言った。
「俺じゃなくて慶介に…謝らなきゃな…。」
「慶介の部屋は…?」
私がそう聞くと
吉原さんは先程私が寝ていた部屋の隣を指差した。
私がその部屋のドアに手をかけた。
その時だった。