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Misanthropy Syndrome

第4章 疑心。


私は自分の部屋に戻る事にした。
私がずっと遼平の所にいると、
今日みたいに遼平にまで迷惑をかけてしまう。

実家に帰るにも、
親に心配をかけてしまう。

私は遼平にその話しをした。

遼平は最初は反対したが、
そんなに強くは止めなかった。

きっと、
今日のような事が続くのが
怖かったんだと思う。

遼平に送られて
部屋に戻ると、

部屋には異変はなかった。

「ありがとう、遼平。気をつけてね。」

私がそういうと、
遼平はカバンから何かを取り出した。

「これ、ゲーセンで取れたんだ。だから結衣にやるよ。お守りだ。」
そう言って遼平は私にくまさんの小さなぬいぐるみをくれた。

「ありがとう。」

「おう。何かあったらまた連絡しろよ。」
そう言って遼平はその場を後にした。

私は部屋に入るとすぐに鍵をかけた。

携帯電話が鳴った。
私は思わず緊張した。

恐る恐る携帯に手を伸ばし、
液晶をみた。

そこに表示された名前は
全くの予想外の人物からだった。

『青山淳』からだった。

私は電話に出た。

「もしもし…?」

「あ、岸本?お疲れ!今大丈夫?」

あっくんの声のトーンが少し低い。

「うん…何?」

なんだか緊張してしまった。



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