• テキストサイズ

Misanthropy Syndrome

第4章 疑心。


「…そっか。大丈夫?」
私はまだ頭が覚醒しておらず、
そんなに気に止めなかった。

「うん。大丈夫だよ。」
そう言って遼平はこちらへと歩み寄った。

「ねぇ、結衣。俺たちはさ、いつだって一緒だった。助け合ってきた。そうだよね?」
遼平はそう言って私を抱きしめた。

「遼平…?」



「今度だって必ず君は俺が守るよ。だから俺だけを信じて?…ね?俺だけを…」



遼平はよりぎゅっと強く私を抱きしめた。

「…うん?」

なんだか違和感を感じた。
いつもの遼平じゃない…?

「結衣。」

遼平の顔が私の方へと近づく
ふっと唇が触れ合う。


「…!!!」

私は思わず遼平を突き飛ばした。

「あ…ごめ…でも、なんかおかしいよ…?」

突き飛ばされたまま
遼平はうつむいていた。

「…。」

「遼平…?」

「…わりぃ!無神経だった!結衣がこんな時にさっ…悪かった。」
そう言っていつものように遼平はヘラっと笑った。

それからなんだか、
私は遼平の態度に違和感を覚えた。

何かを…隠している?


/ 60ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp