第3章 崩壊。
「慶介は美空の事が好きだったし、結構執拗に迫ってたみたいだし、ストーカーしてたの慶介じゃね?って俺は思ったわけ。」
そう言って高梨さんは再び携帯をいじり始めた。
「それはお前が思ってるだけだろ。勝手な事言うなよ。慶介はそんな奴じゃない。お前もあの時違うって結論で納得しただろ!」
吉原さんは高梨さんを睨んでいた。
「ま、前は真相もわからずだったし、慶介じゃないって事で納得してやったけどさ…今回またじゃん?」
何だか重い雰囲気にピリっとした空気が流れた。
私はふと自分の携帯を見た。
メールが2通来ていた。
1通は遼平からで
もう1通は慶介からだった。
「あ。慶介からメール来ました。」
私がそう言うと皆、コチラを見た。
「なんて来た?」
吉原さんは心配そうな顔をしていた。
「えっと…今何してるの?…だけです。」
私がそう言うとみんなちょっと驚いた顔をしていた。
私は遼平のメールも開いた。
遼平からも『大丈夫だったよ。心配かけてごめん。』
だけだった。
私はとりあえず、
慶介に『由香里達と話してる』とだけ返信した。
それから話す雰囲気にならず、
なんだかどんよりした雰囲気のまま時間が流れて行った。