第3章 崩壊。
あれから遼平の言う通り
私の携帯は
あの知らないメールアドレスからのメールは受信しなかった。
遼平が無事か気になったため、
何度もメールを送ってみた。
が、
遼平からの返信は一切なかった。
遼平は大丈夫だっただろうか…?
ずっと眠れないまま気がつくと朝になっていた。
私はカーテンを少し開けて外を見た。
誰も居なかった。
思わず安堵の溜息がでた。
"ブーブー"
後ろから携帯のバイブ音が鳴り響いた。
思わず心臓が跳ね上がった。
私は恐る恐る携帯を取った。
画面を見ると、由香里からの電話だった。
私は電話に出た。
「もしもし?」
「あ、結衣?ごめん、少し話したい事があって…よかったら今から学校の近くのスタバに来れないかな?」
「うん。わかった。行くね。」
そう言って電話を切ると
私は準備をしはじめた。
外に出るのが少し怖かった。
遼平からの連絡がないのが怖かった。
でも、きっと大丈夫。
そう言い聞かせて私はドアを開けた。
外はいつもと変わらない様子だった。
早足に部屋を出て、
急いで裏の駐輪場に向かい、
自分の自転車に駆け寄り、鍵をはずそうとした。
…?
何かがおかしい気がする。
なんだろう。
私は自転車の鍵をはずし、自転車にまたがった。
ペダルを踏み込み、自転車を発進させた。
自転車はいつものように快調に動き始めた。
あの違和感は一体…?