第3章 崩壊。
「…貸せ。」
そう言って遼平は私の携帯を取り上げ、何かをいじりはじめた。
私はただその様子を眺めていた。
「ん!」
しばらくすると遼平は私に携帯を返した。
私が受け取ると、遼平は私の頭をワシワシと撫でて笑った。
「そのアド受信拒否設定したから。あと、メールも全部消した。大丈夫だ。」
「…ありがとう。」
私は戻ってきた携帯を眺めた。
「…とりあえず、俺はちょっと外を見てくるから、鍵かけとけよ。」
そう言って遼平は玄関の方へと向かって行った。
はっと我に返り私は遼平の腕を掴んだ。
「ま、待って!危ないよ!」
「大丈夫だって!俺だって男だし!安心しろ!」
そう言って遼平はまた私の頭を撫でた。
「でも!」
「原チャあるしやばかったら逃げるから!じゃ!またな!」
そう言って遼平はヘラっと笑った。
「…死なないでね…?」
「ぶはっ!お前大袈裟すぎだっつーの!ま!任せとけって!」
そう言って遼平は出て行った。
私はソワソワしながら再び布団にもぐった。