第3章 崩壊。
遼平は無言で私に携帯の画面を見せた。
『新着メール105件』
私は小さく悲鳴をあげた。
送り主は当然のごとくあの知らないメールアドレスからだった。
「…こんな時に悪い、ちょっとお腹痛くなってきた…。」
そう言って遼平はトイレへと入って行った。
私はただただ携帯の画面を眺めていた。
再び携帯がメールを受信した。
私は恐る恐るメールを開いた。
題名:(nontitle)
本文:今の男は誰?今の男は誰?
今の男は誰?今の男は誰?
今の男は誰?今の男は誰?
今の男は誰?今の男は誰?
今の男は誰?今の男は誰?
今の男は誰?今の男は誰?
狂ったように延々と続くそのフレーズ。
頭に何かが落ちてきたようにズシンと重くなった気がした。
それから間髪なしにずっとメールは送り続けられてきた。
私はそれを見てただ固まる事しか出来なかった。
しばらくすると遼平がトイレから出てきた。
「ふぅ!スッキリしたぁ!…ん?どうした?」
遼平は私の携帯を覗き込んだ。
そして、遼平の顔も一気に青ざめたのがわかった。