第2章 及川徹の初恋。
「夢乃さんが、及川先輩の初恋の相手....。」
金田一が呟いた。
「そうだよー。まぁ、何度も玉砕したけどね。」
「え!そうなんすか?...なんか、意外っす。」
「ん?てことは、告白したことはあるってことですか?」
国見ちゃんが言う。
「...............。ぃです。」
「はい?」
「...だから、告白したことはないんだって。いつも、告白する前に玉砕しちゃって。」
「例えば?」
どんどん話は広がっていく。
全く、どうして自分の失恋エピソードなんか部活の後輩に話してるんだか。
「俺が小学六年生、夢乃が中学生のとき告白するつもりで夢乃の部屋入ってったら、彼氏とキスする瞬間だったとか?」
「....きっつ。」
「そういやお前、その後大号泣しながら俺の家来たな!あははは!」
「岩ちゃん笑わないで!俺今そんときのこと思い出して傷心中!」
「....口に出して告白したことないなら、とりあえず伝えてみればいいじゃないですか。」
「.......国見ちゃん、今日すごく積極的で及川さんびっくりなんだけど、絶対面白がってるよね!」
そんな話をしていると夢乃が戻ってきた。
そこからはまたくだらない話をして、今日はおひらきになった。