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【アカセカ】君とつながる物語※R-18

第1章 【雑賀孫市】雑賀の郷の夏祭り



「ん…?どうした?」

「あ…いえ……なんていうか……孫市さんとの距離が縮まったような気がして……その、嬉しいです」


くすり、と小さな笑いが頭の上から降ってくる。


「可愛いことを言ってくれるねぇ」


孫市の大きな手が千草の頭をそっと撫でた。



(……あったかいな)



背中から、そして頭からも、孫市のぬくもりが伝わってくる。


「来年は……一緒にお祭り、回りましょうね」


「………っ」


孫市の身体がぴくりと震え、動揺したように感じた。
思わず千草は身をよじって振り返る。


「………孫市さん?」


「千草……そりゃあ……」


心なしか顔を赤くする孫市に首を傾げてみせたが、千草は自分が言った言葉の意味にはっとする。


(あ………)


「……この先ずっと…俺のそばにいてくれるってことかい?」


「あ……それは……えっと」


言いよどむ千草の口は、孫市の唇で塞がれた。


「…んんっ」




僅かな時間であっという間に舌が絡め取られる。



水音を立てて唇が離れ、掠れた孫市の声が落とされる。



「………元の世界に、帰したくなくなるぞ」

「………っ、孫市さ…」


千草の唇は再び塞がれ、縁側にそっと押し倒される。


(……ん…孫市さん…)


とめどなく降り注ぐ孫市の愛撫に、千草は目を閉じて委ねるのだった。





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