第4章 ゴールデンウィークと実家とワタシ
「お母さん、どうしっ」
「ちょっと!! 研磨ちゃん居なくなったってどういうこと? 大丈夫なの? なんか事件にでもあったんじゃないの???」
「ちょっ、お母さん落ち着いて……。研磨くんなら今一緒に居るから……うん、ちゃんと無事だから。はい、じゃぁまたね」
研磨くんが居なくなったので
探してきますと言うメモを見て
慌てて電話してきたようだ。
「もぉ、お母さん心配症なんだから……」
「元気な母ちゃんでイイじゃねぇか!」
「元気すぎだよ……」
「ありがと……」
「「んっ?」」
「……なんでも、ない……」
研磨くんはなにか言ったようだったけど
私たちには聞き取れなかった。
何度聞き返しても
ちゃんと教えてくれなくて
しまいには鉄朗に
絞められていた。