第2章 スポーツ男子とワタシ
「なぁ、研磨聞いてんの?」
あー、こいつ、
今ぜってぇめんどくせーって思ってる。
そうわかっていても、
話せずにはいられない。
「夜久の腕に胸が当たってんの! 全然気にせずグイグイと!!この胸触っていいのは俺だけだってのによぉ…… 」
あぁ、思い出しただけでイライラする。
夜久のやつ、あん時ぜってぇニヤニヤしてた!
「言えばいいじゃん……」
研磨はそう言うが……
「いや、言っても分かんねぇんだって。俺の気にしすぎだって言われて終わる!」
「ふーん…………」
研磨は相変わらず携帯を弄ってるし、
ヒカリはスヤスヤと気持ち良さそうだし……
「研磨くーん!! 俺、病気かなぁーー?」
「重症だと思う……」
「だよなー?」
昼飯に買った
おむすび弁当の封を開け、
口の中に放り込む。
あー、
なんで俺
こんなに好きなのかなーー。