第2章 スポーツ男子とワタシ
鉄朗がご飯を買っている間、
教室で待っているであろう
奈々にLINEで
──鉄朗に捕まりました、埋め合わせはまた今度──
と送ると
スグに
──ごゆっくり♡──
なんてのんきな返事が届いた。
両手にたくさんの商品を抱え
鉄朗が戻ってくる。
スタスタと歩いて行く鉄朗の後を
何も言わず付いていく。
方向的に
部室に行くのかなと思ったけど、
着いた場所は体育館裏。
「部室じゃないの?」
「ん? あっちは多分、研磨が居るから……」
「え? 3人で食べればいいじゃん?」
当たり前の質問をしたはずなのに
鉄朗は頭をぐしゃぐしゃと掻いている。
「ヒカリ……おいで?」
「んっ?」
階段に腰掛ける彼に呼ばれ
私は素直に従う。