第15章 月の王子様とワタシ
「でも、お前が俺と別れてもっと辛い思いするなら、俺は別れたくない」
鉄郎は
私を抱きしめながらそう言った。
「お前は……ヒカリは、どう思う……?」
私は……
「鉄郎が……好き。前と変わらず、好き。でも……」
蛍ちゃんに、身体を許してしまった……。
キスもした。
胸も触られた。
ナカもたくさん弄られたし、
最後まで許してしまった。
本当に嫌だったなら
もっとちゃんと拒めたのに……。
「こんな汚い私じゃ、鉄郎とは……もう、付き合えないよ……」
抑えようとしても
次から次へと涙が溢れ出す。
涙で視界がボヤける。
鉄郎、今どんな顔してるんだろ。
きっと、困った顔してるんだろな……。
ごめんね……
大好きだよ……。